あおきゆうこのプロフィール

あおきゆうこ

 

はじめまして。

あおきゆうこです。

あなたは本当に、夫婦再生をしたいですか?

もし、少しでもそう思っているのなら、ここから先、少しお付き合いくださいね。

事件はある日、突然に。

「青天の霹靂」という言葉通り、その日はとてもいいお天気でした。

家族5人で外出し、夕飯には鍋料理を囲み、いつもと同じようにテレビを見ながら大声で笑っていたんです。

本当によくある日常の光景です。

ひとしきり笑い終えて席を立った私が目にしたのは、見た事もない携帯電話でした。

これは、どこからどう考えても

「悪いことに使っている」

これ以外、どう想像できるでしょうか。

それまで、夫の携帯電話どころか、カバンさえも探ることはなかった私でしたが

天の神様がこう言うのがはっきり聞こえました。

「ほら!みなさい!確認しなさい!そこにあなたの知らないことがあるよ!現実をみなさい!」

操られたかのように、震える手で携帯電話を開き、メールの受信箱を見た瞬間

「いらっしゃい!」と地獄の声が聴こえました・・・・

天国から地獄へ、いっきに突き落とされました。

受信箱には、膨大な数のメール。

そして、すべて同じ人の名前。

一番新しいものには、肉体関係があるということがわかる文面・・・

夫が愛人とやり取りをするための、専用電話だったのです。

何十年と生きてきて、いろいろな経験もしましたが、

  • 一瞬にして目の前が真っ白
  • すべての思考停止
  • 動悸
  • 立っていられないほどの手足の震え

など、全身のチカラが抜けていく感覚というのは、初めてでした。

長い時間が経過したような気がします。

でもそれは、ほんの数十秒だったんでしょうね。

水戸黄門の印籠ごとき、その携帯電話を震える手でかろうじて持ちながら、

夫の目の前につきつけて、怒りに震えた声でこう言いました。

「これはなに?〇〇さんって誰?」

かつて見たことがないほど、夫が真面目な顔をして口走ったのは

ゴメン

でもなく

バレちゃったか・・・

でもなく

不倫相手への、想像を絶するような愛のこもった言葉でした。

妻の私の前で、不倫相手への愛の言葉を口走るほど、夫はのめりこんでいたのだと、今にして思います。

天国から地獄へ落ちたばかりだというのに

さらに、奈落の底に突き落とされたような感覚は、今もはっきり覚えています。

「・・・で、どうするの?」

と、チカラなくつぶやく私の問いかけに

夫は「別れてくる」と、言いました。

けれど、そんな言葉など信じられるはずもなく、私は部屋にこもりました。

子どもたちがいなければ、大声でしゃくりあげて泣いていたことでしょう。

苦しくて苦しくて苦しくて・・・

でも、どうしていいか、本当にわかりませんでした。

それからというもの、

私たち夫婦は、これからどうする? ということを毎日話しました。

いえ、私が一方的に責め立てていたというほうが、正しいです。

私の中では、夫が、相手の女性を選ぶのであれば、離婚という選択肢しかありませんでした。

きっと、その決意が夫にも伝わっていたのでしょう。

どっちを選ぶのか?と問うと、私を選ぶと言いました。

夫は不倫相手と「別れるから」の一点張りでした。

そうであるなら、それが嘘でも本当でも、離婚はしなくて済むと安堵しました。

ただ生きるだけの屍のような日々

1週間後のこと。

夫は、女性に会いに行き、別れてきたと、言いました。

相手よりも自分を選んでくれたうれしさに、現実が見えなくなっていたんでしょうね。

親友は、そんな私に冷静なアドバイスをくれたんです。

「簡単に別れるわけないよ」

でも私は、そんなことないと、夫を信じていました。

ところが1ヶ月後。

親友が言ったとおり、まだ、続いていることがわかったんです。

そうですよね・・・

5年も続いていた関係が

妻にバレたから別れよう

はい、わかりました

なんて、あっさり進むわけがありません。

秘密の恋ほど、盛り上がるって言いますし。

正直言って、不倫が発覚したときより、2度目の裏切りがわかったときのほうが、

何倍も何十倍もつらく、かなしいものでした。

そこまでその女性がいいのなら、そっちと一緒になればいいじゃない!

ウソをつくなんて絶対に許せない!

そんなふうに、声を荒らげては、夫を責め、泣きわめき、やり場のない怒りをぶつけました。

私にばれていないときの裏切りと、ばれたあとの裏切りとは、裏切りの罪の深さが違います。

そんな裏切り行為に、夫の不誠実さを感じてしまったんです。

こんな不誠実な男とこの先も一緒にやっていけるのだろうか?

やっていく意味ってなんだろう?

こんな男に、私はまた愛されたいと願っているのだろうか?

また愛したいと思っているのだろうか?

どうしたら、夫の身も心も私に戻ってくるだろうか?

どうしたらまた夫と恋愛できるのだろうか?

愛情をまた私一人のものとするには、私はどうしたらいいのだろう?

どうしたらいいのだろう?どうしよう?

・・・思考と感情がとにかくバラバラで、頭ではこうした方がいいというのは、わかっていました。

けれど、心がついてこないんです。

私の心は、どこかに置き去りになったまま、日常が過ぎて行くんです。

辛くて辛くて仕方がない。

夫を嫌いになれたらどんなに楽だろう。

どうしてすぐ離婚しよう!って言えないのだろう?

こんなことされているのに、どうしてまだ夫のことを求める自分がいるのだろう?

愛しているのか?いや、もうそんな気持ちはない。

でもだったら、なぜ?

理由はわからないけれど、とにかく愛されたい。

夫からは、馬鹿なことをしてしまったと言ってほしい。

傷つけて悪かった。と心から謝罪の言葉がほしい。

そしたら、仕方ないね!って笑って言えるかもしれないのに。

けど、まったくそれがない。

そればかりか、別れたと言ってまだ続けている不誠実な態度。

卑怯だ。卑怯すぎる。

自分で自分が情けない。

なぜ、20年家族のために頑張ってきて、こんな目にあわないといけないの?

私という存在を夫の心に永遠に刻み込むため、

また、夫とあの女が一生表に顔向けができないような死に方で死んでやるというのはどうだろう。

でも、子供がいるからそんなことはできない。

子どもを傷つけることは絶対無理だから。

じゃぁ、相手の女の人に会ってみる?

どんな女なのだろう?

みてみたい。会いに行きたいと思う。

けれど、妻である私がそんなことをする必要性もない。

けれど、これは頭が考えることで、
心は会って話してみたいと思っている。

どうしたらいいのだろう。

でも会ってどうするのだ?ぶんなぐる?罵声を浴びせる?

いや、上から目線で妻の立場を感じさせてやる?

どうしたらいいのかわからないから、やっぱりやめた方がいいのか?

どうして私がこんなに苦しまないといけないの?

・・・なにもかも、手につかなくなってしまいました。

息をするのが精いっぱいの毎日でした。

夫はなぜ不倫をしたのか?

それでも、なんとか解決していかなくてはならないことはわかっているので

自分の心の迷いの元を探すために毎日ネットをさまよい始めました。

  • 「不倫された妻」
  • 「不倫した夫」
  • 「サレ妻」

ありとあらゆる、思いつくだけのキーワードで検索をする日々。

ネット検索をしながら、私が調べていたのは、

「不倫する夫の本音」

のようなものでした。

なぜ、不倫をするの?

どうして妻と離婚する気持ちがないのに、他の女と「恋愛」のようにつきあえるのだろうか。

そちらが好きになったのなら、離婚したいものではないのだろうか?

なぜ、夫は私と別れないということを選択したのだろう。

つまり、あの頃は、夫の心の中がとっても気になっていたんです。

が、不倫中の男性の声(不倫相手のことを書いているエロもの)は載っていても、

不倫が妻に発覚したあとの男性の声ってほとんどなくて、

あるのは、不倫された妻たちの叫びのようなものばかりでした。

でも、同じ立場でも、辛いだの、苦しいだの、恨むだのっていうようなものは避けたのを覚えています。

もちろん、私自身も、つらかったし、苦しかったし、恨みたい気持ちもありましたが、

その気持ちと向き合いたくなかったんです。

夫の心の中を見ようとして、自分の心にフタをする。

そんな矛盾した毎日が、ただただ、過ぎていくだけでした。

仕事はしていたのですが、それ以外、一日の大半をパソコンの前で過ごすようになり、

家事がいっさい手につかなくなりました。

掃除機の登場が月に1度くらいになり

3人も子どもがいるのに、ごはんもほとんど手抜き状態。

今思うと明らかに病んでたよなあと思いますが、当時の私はそれでも普通だと思っていました。

ただ、友人と会うのがとても億劫になり、

外に出なくなったのだけは、自覚できていたという感じでしょうか・・・

よーく心が壊れなかったなあと思います。

いえ、壊れていたことにすら気づけていなかったのでしょうね・・・

それでも、落ち着いて過ごせる日もあれば、何もかもぶっ壊したくなるような衝動的な日もあったりで

とにかく感情の浮き沈みが激しくて、感情がない人間になれればいいなあと思ったのを覚えています。

どん底でもがいたおかげで、手にしたもの

どうやら本当に、相手と別れたらしい。

そんなことがわかったのは、夫の不倫が発覚してから、3ヶ月後でした。

メールや電話はしていたけど会っていない。

夫はそう言っていましたが、それが本当かどうか、今思うとどっちでもいいことだなと思います。

私を裏切っていたことには違いないですから。

それでも、前のように明るく元気な自分に、すぐに戻れるはずもなく

あいかわらず、ネットをさまよう日々は続きます。

わらにもすがる思いで、カウンセラーを探し、カウンセリングも受けてみました。

でも、そのカウンセラーは、不倫をされた経験のある方ではなかったので

私の心の葛藤、痛みといったものを、心から実感してくれることはありません。

  • 「だんなさんを責めちゃだめよ」
  • 「あなたにも原因があるでしょう?」
  • 「波風立てずに、嵐が過ぎ去るのをじっと待ちましょう」

そんなカウンセラーの言葉を聞かされるたびに、もっともっと悲しくなるんです。

どうして誰も私をわかってくれないの?

私はただただ、自分のことを誰かにわかってほしいだけなのに。

そうか、人に頼れないなら、自分で自分を励ますしかない。

元来、前向きな性格ではあるので、時間はかかったものの、少しずつ、前をむこうとしていきました。

まずは、自分のつらい思いをブログに綴ること。

その結果、同じ立場で同じ経験をした人たちと

「私も同じです、気持ちわかります」

「つらいですよね、悲しいですよね」

「私はこんなことがありました」

なんてやり取りを重ねるうちに

あれだけ避けていた自分の気持ちに向き合うことができるようになったんです。

あんなにも、夫の心の中ばかり気になっていた私が

初めて、自分を見つめた瞬間でした。

そしてわかったんです。

夫が不倫をした事実は消えない。

でも、自分たちの未来はかえていくことができると。

それからカウンセリングの勉強を重ね、カウンセラーの資格をとりました。

その技術は、自分の心の平穏のために、そして夫とやり直すために、最大限活用しました。

おかげで、いまでは、ちゃんと夫婦関係を再生できています。

(もちろん、私が夫婦再生のカウンセリングをしていることも、ちゃんと知っています)

いまわたしは、完全に立ち直っています。

でもそれは「回復」ではなく「進化」です。

だって、元の自分に戻るだけでは、また同じことの繰り返しですものね。

私の人生の中で、不倫に出会った意味を考え、本来の自分を取り戻し、楽に生きて行く。

そんなことができるようになりました。

長い長いとてつもなく長い迷路から、抜けられたことを実感しています。

カウンセリングを仕事にしたきっかけ

いつしか、自分の不倫経験をつづったブログは、同じ立場の女性たちの相談所のようになっていました。

夫の不倫で苦しんでいる人がこんなにたくさんいるのかと驚いたとともに、

なんとか立ち直ってほしい、夫婦関係を再生してほしい、という気持ちになりました。

私が実際、苦しんでいたとき

同じ立場をわかちあえるカウンセラーがいたらいいのに

と、思ったものです。

不倫されたところから、夫婦再生を成し遂げたカウンセラー。

でも、そういう人を見つけられなかったので

いないなら自分がそうなろうと、立ち上がりました。

そして、いまこの文章を書いている2012年5月までに、のべ2000件の相談をうけてきていて、

いまも毎日毎日、増え続けています。

あおきゆうこのポリシー

不倫が発覚したあとは、「見ざる、言わざる、聞かざる」というアドバイスを

受けることが多いようですが、私はそういうアドバイスはいっさいしません。

自分自身の気持ちに蓋をして我慢しても、心地よく、心から幸せを感じる夫婦再生というのは

絵に描いた餅にすぎないという思いがあるからです。

不倫発覚から夫婦再生までは短時間でたどり着くのは困難ですし、

きれいごとだけでは済まないものです。

しっかり現実と向き合う。ということこそが大切なこと。

そういう認識をもっていただいた上で自分の理想の夫婦像に近づいていってほしいと思います。

私のカウンセリングポリシーは、

相談者の痛みを感じることと、私が相談者の手を引いて歩かないこと。この2つです。

どうしたらいいのか?とばかり考えていたあの頃。

自分自身が苦しかった渦中、とてもみっともない自分になりましたが、

それでもそれを否定されたくないという思いをもっていました。

結局、どうしたらいいなんてわかるわけはなく、

私がどうしたいのか?

ということこそが、何よりも大切なことだと実感しました。

あなたが、不倫発覚によって喪失した自尊心に苦しんでいることや

女として価値がなくなったのか?と感じてしまう気持ち

私は、心からわかります。

いま、つらいと感じているあなたの、その心の傷の深さは、私にも実感できます。

同じ痛みを味わい、七転八倒、転がり続けました。

どんなにみっともないあなたでもいいんです。

私がすべてを受け入れます。

あなたは、決して一人ではありません。

だから、手を引いて前を歩くのではなく

横にそっと寄り添いながら

必ずあなた自身の力で、自分の思うとおりに立ち上がれるんだということに

気づいてもらいたいと強く願っています。

辛い中がんばっている、あなたの姿は、私が見て、私が感じています。

あなたには、たくさんの魅力があるのに、

それを感じることができなくなるほど傷ついてしまって、

自分はダメな人間だと、感じてしまっていますよね。

あなたの魅力、長所、強味

そういう部分を、あなたが自分の力で引き出していけるように

私がお手伝いしていきます。

不倫されたからと言っても、あなたは、あなたなんですよ。

あなた以外のなにものにも、なることはできないんです。

今の私たち夫婦は、夫婦再生を果たしました。

不倫問題が起こる前とは比べものにならないほど、満たされた関係を築けています。

互いの弱さ、欠点もそのまま認め合い、

自分にない部分を尊敬しあえる夫婦に生まれ変われたと思っています。

夫婦ってこんなに素晴らしいものだったのか!

ということを、不倫発覚前までは、知らなかったのです。

夫の不倫は、私たち夫婦に与えられた試練

そして、さらなる幸せへの切符だったと、心から思います。

「なぜ、夫は不倫をしたの?」

いま、あなたがそう思っているなら、ちょっとだけ勇気を出して、ハートツリーの扉をたたいてみてください。

その扉の向こうに、素晴らしい未来があることを、信じましょう。

2012年5月
あおき ゆうこ